女の子で生まれた僕が男性として生きるまで⑦

Kazekaの代表の小山です。

女の子で生まれた僕が男性として生きるまで⑥の続きです。

今回は、僕が性同一性障害の診断・治療を行うきっかけとなった出来事について書いていこうと思います。

今でこそ、僕は僕で生まれて良かった!と胸を張って言い切れるようになりましたが、10代の頃は当事者として生きるよりも来世に期待したほうがずっと楽に思えて、何度も何度も自分で自分の人生を終わらせようと考えていました。

そんな時に出会ったのが、今の彼女です。
彼女と出会えていなかったら、男の子として生きることがこんなにもしっくりくるなんて知らなかっただろうし、今も両親や友人にカミングアウトできないままでいたと思います。
そもそも、生きてすらいなかったかもしれません。

この人と結婚したい。
2人で過ごす時間が長くなるにつれて、自然と彼女との結婚を考えるようになりました。
しかし、戸籍上の性別が女性の僕が彼女と結婚するためには、治療をして性別を変更しなくてはならず、簡単なことではありません。
いつからか僕は、口では結婚したいと言いつつ、頭では本当にできるはずもないと考えるようになっていました。

2024年1月1日、そんな僕の考えを大きく変える出来事が起こりました。
旅行中に体調不良になってしまい、彼女に病院へ電話してもらっていた時のことです。

「旅行先で“友人”が39℃の熱を出してしまって…」

熱で朦朧としながらも、彼女の辛そうな声が聞こえてきました。
戸籍上の性別が女性である僕では、友人と言うしかない。
一番大切な人に、一番つかせたくない嘘をつかせてしまいました。
女性のままの僕とこの先も一緒にいるということは、彼女にも辛い思いをさせることだということに、この時やっと気づきました。

旅行から帰ってすぐメンタルクリニックへの通院を増やし、いつでも結婚できるように両親にも紹介しました。
本格的に治療を行うと決めてからも、彼女はずっと「1人じゃないよ。一緒に頑張ろう!」と支え続けてくれました。
結婚するために治療を行うという考え方に対して、賛否両論あると思います。
それでも僕は、低血圧で朝が苦手な、お腹が空くとすぐ不機嫌になる、優しくて笑った顔が世界で一番綺麗な彼女と、男性として結婚したい。
そして、もう二度と同じ嘘はつかせたくないです。

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